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自分自身が後になって振り返りたくなるようなことを記録しています。


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戦争のこと

2009年08月06日

 第一話からこれまで放置してしまったことについて猛反省しつつ、これからはコンスタントにアップデートしていこうと決意したことを、まず冒頭に記して、本題に入りたいと思う。

 さて、今日は8月6日、言うまでもなく原爆の日。
 1945年、今から64年前の今日、朝8時15分に広島に原爆が投下された。
 それから2週間足らずの間に終戦を迎えることになる。
 この辺りの経緯は日本近代史で習うとおりなのだが、私のような戦後世代にとって、日本の戦争というのは、どこか遥か遠い時代のことのように感じる。

 ところが、よく考えてみると、社会人になって既に26年。
 一方、終戦は、私が生まれる15年前。
 つまり、今を起点にして時間軸を重ね合わせてみると、戦争が終わったのは私が社会人になった後、しかも11年もたってからということになる。
 日米開戦が1941年12月8日なので、これは同様に、私が社会人になって7年後になる。

 つまり、私が生まれた年を現在に重ね合わせてみると、大学を卒業し、社会人になって7年後に太平洋戦争が勃発し、それから4年後に戦争が終結したことになる。
 はるか昔に感じていた戦争というのは、時間軸で考えてみると、以外に「近い過去」だということだ。

 戦争に関しては、不思議な思い出がいくつかある。

 小さいころ、私は、国民には当然、兵役の義務があると思い込んでいて、あるとき、何かのついでに、日本には徴兵制がないということを知って、心から安堵したことを憶えている。

 もちろん、小さな子供なので「兵役の義務」などという難しい言葉は知らなかったと思うが、大人になれば兵隊に入らなければならないという漠然としたものだったのだろう。
 とにかく、日本には徴兵制がないということを知って、「え、それほんと?兵隊にならなくてもいいの?」と聞きかえしたと思う。

 兵隊に行かなくてもいいなんて、そんな幸運なことがあってもいいのかという気持ちで、半ば信じられなかった。
 そして、本当に日本には徴兵制がないということに納得すると、深く安堵し、「あー、日本て、なんていい国なのだろう。」と思ったのを、あれから40年以上がたった今でもはっきり思い出すことができるのだ。

 私が生まれたのが終戦から15年たった頃だし、このエピソードは、小学校入学前後か、遅くとも小学校低学年の頃だったと思う。
 なので、終戦から20年以上は経っていただろう。
「もはや戦後ではない」と、ややフライング気味に宣言したのが1956年の経済白書だったので、戦争の爪痕が生々しく日常生活に残っていたということでもないだろう。
 なのに、なぜ、子供の私が、大人になれば兵隊にならなければならないと思い込んでいたのだろうか。

 もう一つの体験は、これも子供の頃の思い出だ。
 ある夏の日の昼下がり、私はうとうととうたた寝をしていて、夢を見ていた。
 その夢というのがとてもリアルで、生々しい砲弾の音を聞いていた。
 私は必死で物陰に隠れていて、これからどうしたものかと思案していたように思う。

 そこで夢から醒めたのはいいが、夢があまりにもリアルで、砲弾の音も耳に残っていて、夢と現実の区別がつかないままに、私は思わず身を隠す場所を探していた。
 当時、私は鉄筋コンクリート4階建ての社宅の2階に住んでいた。
 私がうたた寝をしていたのは、窓のすぐそばの畳の上で、半覚醒状態の私は、その窓からそっと頭を上げて外の「戦場」の様子をうかがっていた。
 耳には砲弾の音がまだ木霊していて、向かいの建物の蔭から今にも敵が現れるような気がしていた。

 もちろん、高度成長期真っ只中の団地の真ん中に敵軍が突然現れることはなく、静かな夏の日の午後が続くだけだったのだが、夢と現実の区別がつくようになってからもしばらくの間、あの生々しい戦場の雰囲気の余韻が、私の中に続いていた。

 原爆投下の日、そして数日後に迫った終戦記念日を前に、戦争にまつわる子供時代のエピソードを思い出したので、記してみた。


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