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これも同じ伊藤教授が引用する数字ですが、東京の20階建て以上のビルは約150なのに対して、上海には3000あるそうです。
そして、その大半がここ15年くらいの間に建設されたということです。
実は、この数字、「防災白書(平成19年版)」にも引用されている数字ですが、もともとの出典は東京都作成の「東京都統計年鑑」だと思われます。
ただ、ウェッブで公開されている東京都の統計では階数20階で区切っていませんので、はっきりしませんが、30階建てのビルでも、東京都全体で173、区部だけでも169ありますし、これはあくまで東京都だけなので、周辺の横浜や川崎、浦安といった、東京都ほぼつながって都市圏を構成しているエリアまで含めるともっと数は増えるでしょうし、同様に「上海」といったときの「上海」のエリアにどこまで含まれるのかもはっきりしませんので、多少は割り引いて考える必要があるでしょう。
でも、それにしても、オーダーが違う数字であることに違いはないわけで、スケールの違いにちょっと驚きます。
その背景には、投資先を求めて世界中を駆け巡るグローバルマネーがあったわけで、このような投資(投機)資金の行動にありがちなオーバーシュート(行き過ぎ)による供給過剰だとすると、たんに「すごいなー。」と手放しで褒めるわけにもいきません。
既にオリンピック後の景気後退からくる資産価格の値崩れが心配されていますし、投機目的で購入された高層マンションなどは、ほとんど灯りがついていないゴーストタウンと化しているという話さえ聞きます。
このようなスケールの違う不動産市場が総値崩れを起こしたときの影響は、同様にスケールの違う問題を中国社会に引き起こすことになるかもしれません。
ということで、この数字は、伊藤教授とは少し異なったコンテクストで要注意なのかもしれません。
【出典】日経新聞2008年4月16日朝刊22頁
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