愚かな指導者に内心感謝する中国他一同
2007年03月13日
諸外国からは「また途中で謝る日本のいつものパターンか」という印象だろうが、安倍首相からしてみれば無念なことだったと思う。しかし、米下院での決議採択や、米の一部マスコミからも「天皇に謝罪させるべきだ。」といった論調が出てくるという動向を考えると、対米対策という観点ももちろんあろうが、これ以上自説にこだわって天皇陛下にご迷惑をおかけするわけにはいかないという気持ちがあったのかもしれない。
外交というのは非情なもので、プロレスの悪役のように、相手の古傷を責めることが重要な「手札」なのだ。その古傷を古傷として温存し続けることが、中国、韓国、北朝鮮にとって重要な外交カードだということを、日本の指導者達は、常に頭に置かなければならない。
だから、日本が戦前の負の遺産について中途半端な態度をとり続けることは、彼らにとって重要な外交カードを「更新」してやるようなもので、「敵」といういい方はしたくないが、「敵に塩を送る」ような行為なのだ。
よく、戦後処理に関して、ドイツと日本が比較される。もっとも、ドイツの場合は600万人に及ぶユダヤ人を抹殺するという、ただの戦争犯罪ではなくジェノサイドだったということもあろうが、ドイツの戦後世代が、戦前の連中が勝手にやった負の遺産を俺たちは一切しょいたくないという、ある意味で自分達のことを中心に考えて、徹底的に、それこそ多くの行き過ぎた事件を生み出すほど、責任追求をすることで、謝罪している。
ところが、日本の場合は、戦後、GHQの占領政策によって、お伺いをたてずには箸の上げ下ろしまで許されない中、占領政策の方針が対共産主義の戦いに大きくシフトし、戦時中の責任者の徹底追求どころか、赤狩りをするような有り様だった。
自分達の手で負の遺産を清算することができたドイツと、その機会され与えられなかった日本の差は、そもそもヨーロッパ・コンプレックスのアメリカ人らしいマッカーサーの「ドイツは大人の国だが、日本は子供の国。」という有名な言葉に表されるような認識の違いもあったのだろう。
いずれにせよ、こういった考え方の違いが、親の世代の負の遺産を俺たちは絶対に引き継がないという徹底した意志を示したドイツと、「先祖」を大事にする儒教的なしがらみの中で「ごめんなさい。でも・・・。」と口ごもる子供のように、戦後処理に関して世界の認識の差を生み出しているのだと思う。その意味で、ドイツが行った戦中世代の徹底した責任追求は、正しい「国家の選択」だったと思う。「立派」な戦犯が戦後も政・財界に隠然たる力を持ち続けた日本とは、決定的に違う。
もちろん、みんながやっていた帝国主義なのになんで日本だけが、とか、中国で日本軍がしでかしたことは絞首刑に値して、長崎、広島の罪もない何十万人もの市民を大量虐殺したのはお咎めなしか、という、幼稚園児が先生に言い訳するような、大いなる「疑問」はあるが、大きな非をあげつらうことで自分の非が相殺されるわけでもないだろうし、大きな非を問うためには、まず自分の非についてきちんとした整理をする必要があるのではないだろうか。
最近は、フランスの戦勝記念セレモニーなどにドイツの首相が呼ばれたりしているが、戦後のドイツの正しい選択によって、今のドイツがどれだけ、似たような立場だった日本が今苦しみ抜いているような無駄な苦労をせずに済んでいるか、隣国に余計な、しかも決定的な外交カードを与えずに済んでいるかということを考えてみるべきじゃないだろうか。
そして、私も含めて戦後世代は、いまだに大変な迷惑をこうむっている負の遺産の責任者たちに対して、「おまえら、いい加減に、俺たちに迷惑かけるんじゃないよ。」と言い放って「親離れ」をすべきじゃあるまいか。
何の非もない戦後世代が、戦争から60年以上もたってなお、直接的な責任がある戦中世代の亡霊に迷惑を掛けられ続けるいわれはどこにもないはずだ。
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| 慰安婦問題「おわび」を報道=訪日成果に悪影響懸念−中国(時事通信社 - 2007年03月12日) |
【北京12日時事】12日付の中国各紙は、安倍晋三首相が11日、従軍慰安婦問題で「心からおわび申し上げている」と語ったことについて国営新華社通信を引用する形で一斉に報じた。中国政府は国内の反日感情が悪化すれば、両国関係改善の流れを損なうほか、4月に控えた温家宝首相の訪日成果に悪影響を及ぼすと懸念。安倍首相の「変化」を表す前向きな発言を取り上げ、良好な雰囲気をつくる狙いがあったとみられる。
新華社通信は、安倍首相が1日に慰安婦問題で「狭義の強制性を裏付ける証拠はなかった」などと発言したことで、「アジアの国々の強烈な反対を引き起こした」と紹介。11日のNHK番組での安倍首相の「おわび」発言とともに、「(同問題で謝罪した)河野洋平官房長官談話を継承していく」と触れたと報じた。
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