3粒に怒り、4粒に狂喜する猿国民
2008年12月17日
年金の財源論争を聞くたびに、中国の故事を思い出す。猿に餌として一日7粒の木の実をやるのに、朝3粒、夕に4粒与えたら、じだんだ踏んで怒ったのに、朝4粒、夕に3粒にしたら、ひれ伏して有難がったという、例のやつである。
今のままでは、年金財源が枯渇することは、常識だ。
支出と収入がバランスしないのであれば、支出を抑えるか、収入を増やすか、両方を組み合わせるしか対策がない。
そして、その両方とも、痛みが伴う。
そんなことは小学生でもわかる。
わかり過ぎるほどわかるのに、政治家はきちんとした道筋を示そうとはしないから、国民は政府を信用せず、あてにならない政府を頼りにせず、自分でなんとかしようと、せっせと貯金するしかない。
2011年には、高齢者世帯が、これまでに貯めてきた金融資産の本格的取り崩しが始まるので、これまでのように国債の借換えを永遠に繰り返していく自転車操業は続けられないだろう。
なので、きちんとした財源的手当てをするために税金をアップする、つまり消費税を上げることは、おそらくは不可避なのだろう。
じゃあ、なぜ、そのことを、自分たちの社長である麻生総理が命じても、自民党税調は報告書に書こうとしないのか。
もちろんそれは、選挙が目の前に見えているからだ。
消費税アップを明示することで、国民が怒ることを恐れているからだといえば、聞こえはいいが(よくないか-笑)、その国民とは、冒頭で述べた猿程度にしか思われていないということだ。
どうせやらなければならないことでも、今、目の前から隠すことで、とりあえずなだめることができる猿程度にしか、今の政権与党は、国民のことを思っていないということだろう。
今年の社会保障費圧縮幅の2200億円についても、その場しのぎのつじつま合わせでしかないことは、誰でもわかる。さらにそのうち、200億円にいたっては、安い薬の利用を促進するからという、そもそも財源と言える代物なのかとさえ思える。
民主主義国家にあって、政権党が選挙を恐れ、緊張感を持つことは大事なことだろう。
ただし、その基礎にある国民像が、猿であっては、国民もバカにされたものだ。
もっとも、国民の方も、胸に手を当ててみると、あながち思い当たる節がないわけでもないのは、情けない話だが。
■社会保障 財源で首相アピール
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